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★★★★★ 猟奇的和風浪漫
あらすじ
時は昭和初期。全寮制男子校で小間使いとして働く主人公・日向要は、ある晩、「薔薇の木」の下で何者かに襲われ、無理やり犯されてしまう。さらに「花喰ヒ鳥」と名乗る人物から、懇意にしている生物教師・月村幹彦のもとへ当時の写真が送りつけられた。犯人を突き止め、写真の原板を取り返すことにした要。「花喰ヒ鳥」とは誰か。彼の狙いは何か。
システム
・一部シーンのみボイスあり、モブキャラボイスなし
・既読スキップ、オート再生、バックログあり
・キャラ別CGリスト、BGMリスト、全シーン回想あり
・ディスクレスプレイ可だがBGMが再生されない
・動作はサクサク。セリフとBGMの音量バランスが悪い。
・日毎にカップリングを設定して進行、一部シーンで選択肢あり。グッドエンド成立条件にコツがあり、脇カプも含めボリュームたっぷりなので、攻略を見ながら進めた方が効率がよい。
キャスト
日向要:千葉進歩
月村幹彦:一条和矢
水川抱月:森川智之
火浦あずさ:佐藤勇
木下真弓:梯篤司
金子光伸:川田紳司
土田憲実:天田真人
総評
重厚でした。大戦の狭間の不穏な時代や、定番の男子寮という設定もあいまって、全体に薄暗くいい雰囲気です。
脇カプの自由度が目玉。必ずや琴線に触れるカップリングに出会えると思います。また、やっつけ感のあるシナリオが見当たらず、どの組み合わせでも丁寧に心の揺れ動きをなぞっているのが非常にツボでした。
大人シーンにあまり奇抜なものはありません。組み合わせが多い分、全体として回数は多め。結構ひどい設定もあるのですが、文章が美しいためか、感覚が麻痺しているのか、あまり痛々しいとは思いませんでした。
咎狗の方がよっぽど痛そうでした。
絵柄が古く、好みは分かれると思います。しかしそれで敬遠するのはもったいない。
現在プレミアがついていますが、ほんわかしただけのBLは萌えない、思惑が絡み合う切ない心理描写が好きだ!という方、思い切って買って損はないと思います!
(2013-02-16記)